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ラクトフェリンの効果効能のひとつに「内臓脂肪を貯めない」というものがあります。ラクトフェリンで「内臓脂肪を貯めない」効果が期待できる理由について解説します。
1.内臓脂肪の蓄積
内臓脂肪というのは、腸管のまわりに存在する「脂肪細胞」の中に蓄えられてしまいます。
ラクトフェリンは「ペリリピン(脂肪滴の分解阻害タンパク)」の遺伝子発現を低下させることで、脂肪分解の促進ができるという実験結果があるのですが、ラクトフェリンの効果として、内臓脂肪を減らすこと以外に、内臓脂肪を貯めない「脂肪蓄積抑制効果」があることがわかっているのです。
2.ラクトフェリンが肪蓄積抑制効果
ラクトフェリンを摂取することで脂肪蓄積が抑制されることが研究からあきらかになっているのです。
ライオンのラクトフェリン研究結果
ラクトフェリンの脂肪蓄積抑制効果
ラットの内臓脂肪組織より調製した脂肪細胞に「ラクトフェリン」を添加して7日間培養し、細胞内に蓄積されている脂肪量を無添加のものと比較
ラクトフェリンの脂肪蓄積抑制効果(胃分解と腸分解の比較)
さらに「内臓のどこでラクトフェリンの働きが活発になるか?」を調べるために、ラクトフェリンの小腸分解物、および胃分解物を添加したものを添加して比較
参照:ライオンラクトフェリンの研究結果
結果
ラクトフェリンを添加したものとしていないものでは、脂肪蓄積量が大幅に違うという結果になっています。
- 無添加:0.7
- ラクトフェリン:0.3
つまり、ラクトフェリンを摂取すると「内臓脂肪が貯まるのを防ぐ」効果があることが研究結果から認められているのです。
さらに、小腸分解物、および胃分解物を添加したものを添加して比較した結果、胃分解物では、同様の作用が認められず、小腸分解物では脂肪蓄積抑制効果が確認されたのです。
3.ラクトフェリンは腸で分解されると効果がある!
単純にラクトフェリン自体に「内臓脂肪が貯まるのを防ぐ」効果があることに加えて、それは「胃」ではなく、「腸」で分解することで効果を発揮することがわかったのです。
内臓の順番としては「胃」が先なので、「胃」でラクトフェリンが分解されてしまうと内臓脂肪の蓄積抑制効果は期待できないことになります。
ライオンはこの結果を受けて、腸溶性のラクトフェリンを開発したのです。
まとめ
ラクトフェリンには脂肪分解を妨げているたんぱく質「ペリリピン」の生成を低下させる機能があり、結果として脂肪分解を促進する効果があることが臨床試験の結果で証明されましたが、さらに「内臓脂肪を貯めることを防ぐ」効果があることもわかったということです。